AGMにおけるAI活用:会議そのものではなく、会議の前後で活用する

AIは、年次株主総会(AGM)の準備やガバナンスに関する事務業務を支援します。しかし、会議中の利用には、より大きなリスクが伴います。本記事では、AIがどのような場面で価値を発揮し、どのような場面で慎重な対応が必要なのかを解説します。
主なポイント
- AIは、AGMの準備、文書のレビュー、初稿の作成など、会社秘書役が担う業務を支援します。
- 書面決議やその他の定型的なガバナンス文書は、人によるレビューと各国・地域の要件への適合を前提として、AIによる文書作成支援を活用できる実務的な領域です。
- AGMに関連する業務でAIを活用することと、会議中の発言をAIに録音・文字起こしさせることは異なります。
- 会議中にAIで記録を作成すると、機密保持、プライバシー、保存期間、証拠開示、データガバナンスに関するリスクが生じます。
- AGMの議事録は、正式な会社記録です。AIは議事録の作成を支援できますが、その内容と承認については、適切な資格や知識を持つ人が引き続き責任を負います。
- ある国で機能する業務プロセスが、別の国の要件を満たすとは限りません。
- 企業は、承認済みのツール、入力する情報、利用者、保存先、保存期間、レビュー、最終承認について、明確なルールを定める必要があります。
AI議事録ツールは、誰が招待したのか?
AI議事録ツールは、日常的な会議でおなじみの存在になりつつあります。会議の参加者がほとんど手間をかけることなく、会話を録音し、文字起こしを作成し、議論を要約し、アクション項目を抽出してくれます。
しかし、AGM(年次株主総会)は、通常の会議とは異なります。
株主が議決権を行使し、決議が採択され、定足数が確認されます。
議論には、機密情報、事業上の機微情報、個人情報が含まれる場合があります。また、議事録は会社の正式な記録の一部となります。
AIに会議を録音または文字起こしさせると、本来であれば作成されなかったはずの記録が新たに生まれます。
これにより、いくつかの疑問が生じます。具体的に何が記録されているのでしょうか。その情報はどこに送られるのでしょうか。どのくらいの期間、保存されるのでしょうか。誰がアクセスできるのでしょうか。将来的に、開示や提出を求められる可能性はあるのでしょうか。
そして何より重要なのは、そもそも、そのような追加の記録を作成する必要があるのかという点です。
AIは、AGMに関連する業務において、依然として価値を発揮します。しかし、その価値の多くは、会議の最中ではなく、会議の前後にあります。
AGMは、単なるオンライン会議ではない
正式な会議では、従来から情報や記録を厳格に管理する必要がありました。
会議の種類や組織によっては、録音、電子機器の使用、さらには参加者が作成・保管するメモについても制限が設けられることがあります。
基本原則はシンプルです。正式なガバナンスの下で行われる会議での発言を、すべて永続的な記録として残す必要はありません。
AIの登場により、この原則に新たな観点が加わりました。
会議を録音または文字起こしするツールは、詳細なデジタル記録を自動的に作成します。その記録は、会社が正式に保存することを意図していた、慎重に作成された議事録とは別に存在する可能性があります。
AGMや取締役会の議事録は、正式な会社記録です。単に、参加者が話し合った内容を記憶に基づいてまとめた便利な記録ではありません。議事録は、逐語的な記録とは異なります。
| 通常のビジネス会議 | AGMまたは取締役会などの正式な会議 |
|---|---|
| メモは通常、社内向けの非公式なもの | 議事録は正式な会社記録の一部となる |
| 誤りは非公式な方法で修正できる場合が多い | 誤りの修正に正式な訂正手続きが必要となる場合がある |
| 保存期間は裁量で決められる場合がある | 法令により保存が義務付けられる場合がある |
| 機密情報が漏えいするリスクは限定的な場合がある | 法的秘匿特権や機密保持に関する義務が適用される場合がある |
| 適用される法域は1つの場合がある | 複数の国を考慮する必要がある場合がある |
特に重要なのが、文字起こしと議事録の違いです。
文字起こしは、すべての発言を記録しようとします。しかし、適切な議事録はそうではありません。
議事録を作成する際には、何を正式な記録に含めるべきかについて、人が判断する必要があります。これには、反対意見や機微な議論をどのように記録するかという判断も含まれます。
AIツールは、数千語に及ぶ文章を容易に生成できます。しかし、慎重に選び抜かれた200語の方が適切な場合がある理由までは理解していません。
これは、必ずしも技術の欠陥ではありません。そもそも、両者は異なる役割を担っているのです。
では、AIは具体的にどのような場面で役立つのか?
ガバナンスを理由に新しいツールをすべて禁止するのでは、本来の目的を見失ってしまいます。
企業が事務作業の支援とガバナンス上の判断を切り分ければ、AIはAGMに関連する業務で価値を発揮します。
参加者が会場に入る前
AGMの開始前には、議題の準備や期限の管理、文書の要約、運営上の調整など、さまざまな作業が発生します。
AIは、正式な会議そのものに関与することなく、こうした業務を支援できます。
もちろん、通常の管理策は引き続き適用する必要があります。
企業は、ツールにどのような情報を入力するのか、誰がその情報にアクセスできるのかを検討する必要があります。また、出力された内容を利用する前に、誰かがレビューしなければなりません。
ただし、ここには重要な境界線があります。AIが支援するのは会議の準備であり、会議そのものについて別の記録を作成することではありません。
会議を開く必要がない業務
ガバナンスに関する業務の中には、実際の会議を開かずに進められるものもあります。
書面決議やその他の定型的なガバナンス文書が適している場合、AIは初稿の作成を支援し、元となる情報を整理して、レビュー用の資料を準備することができます。
この場合も、同じ境界線を守る必要があります。書面決議が法的に適切かどうか、どの承認基準が適用されるのか、文書が現地の要件を満たしているのかを、AIに判断させるべきではありません。
こうした判断は、引き続き、その法人に責任を負う適切な資格や知識を持つ担当者が行います。
このようにAIを活用すれば、正式な会議を不必要に録音したり、文字起こしを作成したりすることなく、事務作業を削減できます。
参加者が退席した後
AGMの終了後も、AIは価値を発揮します。
会社秘書役や議長が、初稿の作成に必要な資料を選んで提供すれば、AIはその情報を整理し、文書のたたき台を作成できます。
ここで重要なのは、資料が選別されているという点です。資料は承認済みのツールを通じてのみ提供し、会社の機密保持、データガバナンス、保存期間に関する要件に従う必要があります。
ツールが処理するのは、会議の責任者が提供した資料です。会議室で交わされるすべての発言を、ひそかに録音しているわけではありません。
その後、適切な資格や知識を持つ担当者が、議事録の承認前に初稿を確認し、編集します。最終的な記録に対する責任は、引き続き、その記録を担当する人が負います。
AIには白紙の状態から初稿を作る作業を任せても、何を正式な記録として残すかという判断まで任せてはいけません。
あらかじめ利用ルールが整備されている場合
AIは、どのように使用すべきかを利用者が推測する必要のない環境で、より適切に管理できます。
どのツールが承認されているのか。誰が利用できるのか。どのような情報を入力できるのか。出力された情報はどこに保存されるのか。いつ削除されるのか。
こうした事項は、AGMに関連する情報をAIシステムに入力する前に、業務プロセスの中で決めておく必要があります。
優れたプロセスでは、AIの利用を、承認済みの利用者、承認済みのツール、あらかじめ定められた入力情報に限定します。レビューと保存期間に関する責任も明確にしておく必要があります。
こうした明確なルールがあれば、会社記録がどのように作成されたのかを後から問われた場合にも、説明しやすくなります。
AIは初稿の作成を支援します。しかし、最終的な判断を下すのはAIではありません。
AIの利用が許容範囲を超えるのはどのような場合か?
より難しい問題は、AIの役割がAGM関連業務の支援から、会議そのものへの参加へと移った場合に何が起こるのか、という点です。
会議中の録音や文字起こしは、正式な会議で交わされた発言の詳細な記録を作成するため、リスクの性質を変えます。本来であれば参加者の作業用メモや承認済みの議事録にしか残らなかった可能性のある情報が、継続的に保存されるデジタル記録の一部になります。
その記録は、第三者のプラットフォーム上に保存される可能性があります。機密情報、個人データ、事業上の機微な議論が含まれることもあります。また、利用するツールによっては、会社が確認していない方法で情報が保存・処理される可能性もあります。
こうした追加の記録を作成することは、会議の終了後にも影響を及ぼす可能性があります。国や状況によっては、文字起こしやその他のAI生成資料が、訴訟、規制当局からの照会、調査、情報開示義務などに関係する可能性があります。
多国籍企業グループの場合、検討すべき事項はさらに複雑になります。プライバシー、データ移転、記録の保存期間、情報開示に関する規則や要件は、法域によって異なります。
会議中の録音を、意図せず開始してはならない
誰かのAIアシスタントが自動的に会議へ参加したという理由だけで、AGMの録音や文字起こしが開始されるべきではありません。
会議中のAIによる文字起こしが認められる場合でも、企業は意図的にその利用を決定する必要があります。そのためには、社内規程に基づく承認、参加者への事前説明、現地法に照らした確認などが必要になる場合があります。
これは機密保持の問題であると同時に、データガバナンスの問題でもあります。
AIツールが会議を記録した時点で、企業は実務上の疑問に答えられなければなりません。文字起こしはどこに保存されるのか。誰がアクセスできるのか。どのくらいの期間、保存されるのか。削除できるのか。データはシステムの学習や改善に利用されるのか。その記録は、将来的に開示や提出を求められる可能性があるのか。
第三者のプラットフォーム上に完全な文字起こしが保存されていると後から気づくよりも、AGMの開催前にこうした疑問に答えておく方が、はるかに容易です。
ツールに会議を録音する機能があるからといって、その利用を認めるべきだということにはなりません。
文字起こしを、そのまま議事録として扱ってはならない
すべてを記録することには、もう一つ問題があります。それは、網羅性と正確性を混同しやすくなることです。
議事録が記録する内容を選別するのには理由があります。
議事録は、会議で扱われた事項を記録し、正確な会社記録を作成するためのものです。余談、まとまっていない考え、表現が不適切な発言まで、すべて保存する必要はありません。
意見の対立や機微な議題を扱う場合には、何を記録するかという選別が特に重要になります。
AIは発言内容を要約できます。しかし、反対意見をどのように記述するべきか、あるいは特定の議論を正式な記録に含めるべきかを、独自に判断することはできません。
こうした判断には、法的な観点と文脈を踏まえた判断が必要です。AIに任せるべきではありません。
必要以上の情報を作成することには、実務上の影響もあります。
網羅的な文字起こしは、それ自体が新たな文書となり、安全に管理し、保存し、場合によっては将来的に提出できるようにしておかなければなりません。
場合によっては、記録を少なくすることの方が、ガバナンス上、適切な判断となります。
機微な議論をAIの業務プロセスに持ち込まない
AGMや取締役会での議論には、企業が慎重に保護している情報が含まれることがよくあります。そのため、会議の内容をAIシステムに直接入力することは、会議の前後に管理された事務作業でAIを利用することとは、まったく異なる問題です。
法的秘匿特権の対象となる法律上の助言は、その典型例です。機微な商業交渉や個人データを含む議論についても、より厳格な管理が必要になる場合があります。
機微な情報をツールに入力する前に、こうした境界線を明確にしておく必要があります。入力した後で管理を取り戻そうとしても、すでに手遅れになっている可能性があります。
一般的な業務利用を目的としてAIプラットフォームが承認されていても、それだけでAGMや取締役会の会議内容をリアルタイムで処理することまで適切になるわけではありません。正式な会議には、それぞれに応じた管理策が必要です。
すべての法人に同じグローバルAIポリシーを適用できるとは限らない
多国籍企業が業務プロセスを標準化するのには、正当な理由があります。共通のワークフローを導入すれば、数十の法人にまたがるガバナンスを効率的に管理できます。そのため、AIについても同じアプローチを適用するのは合理的に思えるかもしれません。
本社がツールを承認し、グローバルAIポリシーを策定したうえで、グループ全体に同じ管理策を展開するという方法です。
しかし、AGMが行われる法的環境は一つではありません。
会社法、データ移転に関する規則、証拠に関する基準は、国によって異なります。また、議事録の録音・保存や正式な承認についても、各国の要件が影響します。
AI技術そのものは、こうした国と国を認識しません。同じプラットフォームが、ロンドン、シンガポール、サンパウロにある法人の情報を、共通の基盤技術を用いて処理する場合もあります。しかし、法的要件やガバナンス上の要件は、法域によって異なります。
グローバルチームに求められるのは、すべての法人がまったく同じプロセスに従うと想定することなく、一貫性を確保することです。グローバルポリシーによって基本方針を定め、各国でどのように適用するかは、現地での確認を通じて判断します。
これは、複数の法人が比較的短い期間に正式な会議を開催するAGMシーズンの前には、特に重要になります。
管理策は標準化する。そのうえで、ワークフローが各地域の要件を満たしているかを確認する。
正式なガバナンス業務に関するAIポリシーには、何を盛り込むべきか?
実効性のあるAIポリシーは、ガバナンス業務の各段階で担当者が直面する疑問に答えられるものでなければなりません。
どのような情報をAIシステムに入力してよいのか、どのような情報は入力すべきでないのか、そして、その判断を誰が行うのかを、担当者が把握できるようにする必要があります。
多国籍企業グループで実際に運用できるポリシーにするには、次の3点に対応する必要があります。何が許可されているのか、誰が責任を負うのか、そして何について現地での確認が必要なのか、という点です。
許可される利用範囲を明確にする
まず、利用するツールそのものから検討します。
企業は、AGM関連業務で使用が承認されているAIプラットフォームを明確にする必要があります。また、あるツールの一般的な利用が承認されていても、会議中の情報を取り扱うことまで自動的に認められるわけではないことを、ポリシーに明記すべきです。
会議の種類も重要です。
社内チームの打ち合わせと、AGM、取締役会、委員会の会議とでは、ガバナンス上考慮すべき点が異なります。ポリシーでは、通常の業務上の会議と、正式なガバナンスの対象となる会議を区別する必要があります。
会議中の録音や文字起こしについては、独立した明確な方針を定める必要があります。AIツールによる正式な会議の記録が許可されているかどうかを、従業員が一般的な機密保持に関する規定から推測しなければならない状態は避けるべきです。
原則は明確にする必要があります。AGMや取締役会で扱われる会議中の情報は、AIシステムに入力しない。例外を認める場合は、意図的な承認と適切な現地確認を必須とします。
責任の所在を明確にする
AIガバナンスは、理論上は全員に責任があるとされていると、責任の所在が曖昧になりがちです。
正式な記録には、責任者が必要です。
ポリシーでは、AIを活用して作成した草案を誰がレビューするのか、最終的な議事録を誰が承認するのかを明確にする必要があります。また、各法人における最終承認のプロセスも定めるべきです。
保存についても、同様に明確なルールが必要です。
企業は、AIが生成した草案や元資料をどこに保存するのかを把握しておく必要があります。また、それらをどのくらいの期間保存し、いつ削除するのかも決めておかなければなりません。
こうした責任は、「事業部門」や「会議の主催者」といった曖昧な主体ではなく、役割が明確に定められた担当者に割り当てるべきです。
記録が重要な意味を持つのであれば、その責任を負う人を明確にする必要があります。
現地のルールに対応できる余地を残す
グローバルポリシーは出発点であり、それだけで最終的な答えになるわけではありません。
現地の法律顧問や、適切な資格・知識を持つコーポレートセクレタリーが、グローバルポリシーを各法人のAGMにどのように適用するかを確認する必要があります。この確認では、会社法、データ移転、記録管理、現地の証拠に関する要件を考慮します。
また、グローバルポリシーで定められた管理策よりも厳格な管理が必要となるガバナンス情報がないかについても、同じプロセスで確認すべきです。
これにより、多国籍企業グループは、実務に即したバランスを取ることができます。
本社が法人ごとにAIガバナンスを一から設計し直す必要はありません。一方で、ある国向けに策定したポリシーが、そのまま国を越えて完全に適用できると想定すべきでもありません。
誰も読む時間がないときでも機能するポリシーにする
ここまでの内容について、もう一つ確認しておきたい点があります。
AGMが近づき、誰かが会議資料の準備、文書の草案作成、あるいは会議に関連する情報の処理にAIを使おうとしている場面を想像してみてください。
責任者は、次の3つの質問にすぐに答えられる必要があります。
- この業務での利用が承認されたツールか?
- この情報をシステムに入力してもよいか?
- 出力された内容をレビューする責任者は誰か?
これらの答えが明確でなければ、そのワークフローはまだ整っていません。
適切なガバナンスとは、新しいテクノロジーを導入するたびに、あらゆることをコンプライアンス上の確認作業に変えることではありません。機微な情報が業務プロセスに入る前に、そのテクノロジーをどこで活用するのかを決めておくことです。
議事録の責任者は誰なのか、文書の草案作成プロセスにAIをどのように組み込むのか、そしてAIが生成した資料をその後どのように扱うのかを、担当者が把握しておく必要があります。
こうすることで、AIポリシーは単なる文書ではなく、実際に機能する業務プロセスになります。
正式な会議においては、この違いを正しく理解し、対応することが重要です。
AIとAGMに関するよくある質問
AGMの開催中にAIを使用できますか?
AGMに関連する業務でAIを使用することと、会議中の発言をAIに記録させることは、区別して考える必要があります。
AIは、会議の準備、文書の整理、初稿の作成といった、管理された事務業務に適しています。
一方、会議中の録音や文字起こしは別の問題です。新たな記録が作成されることで、機密保持、プライバシー、保存期間、データガバナンス、さらには開示に関する懸念が生じます。
AIの使用が意図的に承認され、現地の要件に照らして確認されていない限り、会議中の利用は避けることを原則とすべきです。
AIでAGMの議事録を作成できますか?
はい。コーポレートセクレタリーや議長が提供した選定済みの資料をもとに初稿を作成する場合、AIは有用なツールとなります。その後、適切な資格や知識を持つ担当者が内容をレビュー・編集し、最終的な記録を承認します。
AIは議事録の作成を効率化しますが、議事録に対する責任は引き続き人が負います。
AGMの議事録には、全文の文字起こしを含めるべきですか?
いいえ。議事録と文字起こしは、目的が異なります。
議事録は、発言のすべてを逐語的に記録するのではなく、要点を絞った正式な会社記録を作成するものです。不要な文字起こしを作成すると、機密保持、保存期間、データガバナンスに関する懸念が新たに生じます。
多国籍企業は、グローバルで一つのAIガバナンスポリシーを使用できますか?
グローバルポリシーによって共通の管理策を定めることはできますが、それによって現地での確認が不要になるわけではありません。
会社法、データ移転に関する要件、証拠に関する基準は、国によって異なります。企業は、AIを活用したAGM関連のワークフローを導入する前に、法人または法域ごとに要件を確認する必要があります。
正式な会議に関するAIポリシーがない場合、企業はどうすべきですか?
AGMの開催中に、その場の判断で対応することは避けてください。
まず、どのツールの利用が承認されているのか、どのような情報を入力できるのか、そしてツールの利用について誰が責任を負うのかを明確にする必要があります。さらに、会議中の録音、レビュー、最終承認、保存期間、削除、現地での要件確認についても、ポリシーで定めるべきです。
こうしたルールが整備されるまでは、会議中にAIを使用しないでください。
管理体制を維持しながら、AIを活用する
AIは、コーポレートガバナンスにおいて有用な役割を果たします。会議の準備や情報の整理を支援し、定型的なガバナンス文書の作成をサポートするほか、会社秘書役を担うチームが草案を作成する際の出発点を提供し、業務の効率化に貢献します。
こうした価値を得るために、会議中の発言を記録する必要はありません。AGMを録音・文字起こしすると、新たな記録が作成され、機密保持、プライバシー、保存期間、情報開示をめぐる新たな検討事項も生じます。
最も効果的なのは、明確な方針に基づいてAIを活用することです。事務作業の負担を軽減できる業務ではAIを使用し、正式な会議中の情報は原則としてAIの利用対象から除外し、ガバナンス上の判断は法人の責任者に委ねます。
GoGlobalのグローバルHRソリューションが、貴社のグローバルな事業展開に役立ちます。
お気軽にお問合せください。
本ブログで提供する内容は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的助言と見なすべきものではありません。今後規制が変更されることがあり、情報が古くなる可能性があります。GoGlobalおよびその関連会社は、本ブログに含まれる情報に基づいて取った行動または取らなかった行動に対する責任は負いかねます。
